アクションゲームやシューティングゲームをやっていると、「バリア」が出現するアイテムが、必ず出てくる。そのアイテムをとると、主人公や自機の周りにぼわっと膜が浮かび上がって、無敵になるのである。向かってくるすべてのものを、何でもはじきとばしてしまって、何のダメージも受けない。このようなものがあれば、どんなに人生は生きやすいだろうか。本書は、人生においても、このようなバリアをもつことで、楽に生きることが出来ると説く。
幸せバリアで、マイナスをはじきとばそう!
まず、本書で著者がいうところの「幸せバリア」というのは、実際に、物質の形をとるものではないことを確認したい。あたかも、自分を包み込むような、虹色のそれを思い浮かべることで、毎日の生活の中で自分を腐し、毒してくるネガティブなエネルギーに対抗していこうというのが、この本の趣旨である。
本書の冒頭に、「自分がポジティブエネルギーを発することで、不運、ネガティブをはじきとばして幸せをたもっていこう」という記述がある。なぜ、このようなことを意識しなければならないのか。著者は、人間というものはあまりに不遇な状況が続いてしまうと不運であることに慣れすぎてしまって、物の見方が歪んできてしまうことすらあると述べる。何とも恐ろしいことではあるが、身につまされる話である。
イライラが爆発するのは、人に反対意見やアドバイスを言うとき
それがもっとはっきりとあらわれるのが、人にものを言うときであるという。自分とは異なる意見に反対したり、あるいはアドバイスしたりする際、たまたま機嫌が悪かったりすると、必要もないのにつっかかる言い方をしてしまったりするものだ。言われた方にしてみたら、言いたいことの内容はともかく、その言い方はないだろうと思ってしまうことになる。
このように、苛立ちとは不必要な対立さえ生んでしまうのである。では、なぜそんな態度をとってしまうときがあるのだろうか。それは、知らないうちに自分がどんどん追い詰められていて、こころが悲鳴を上げているからではないかと、著者は述べる。そう、不運であることを放置しておくことは、自分の毎日がつまらなくなることに加えて、まわりの人たちをも迷惑をかけることになるのである。
ネガティブなものを遠ざける技術が「幸せバリア」
このようなことにならないために、幸せバリアを張って生きていこうと、著者は訴えるのだ。本書には、そのために必要な日常生活における運気の高め方や、神社に行くことで気持ちをリセットする方法など簡単なやり方が書いてあるが、その根本にあるのは、やはり人との付合い方である。特に、仕事上における人間関係は、いかんともしがないものがある。どんなに自分を食い散らかしてくる嫌な奴であっても、付き合いを絶つわけにはいかない。だが、そのために自分が苦しい思いをするいわれはない。そのためには、自分のエネルギーを強く持って、ネガティブなもの一切をはじき返すしかない。本書を読むことで、そのヒントが得られるはずである。
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