『普通の人が天才になれる! Jカーブの法則』 野崎美夫/著

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勉強をしようと思ったら、あんたいつまで遊んでいるのと怒鳴られて、一気にやる気がなくなったなどというのは、誰もが体験したことのある話である。何故だか知らないが、この世界はいざ取り掛かりだすと、不意に冷や水をかけられるということが起きるのだ。

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諦めて損をするのは自分!

だが、やろうと思ったことが思い通りに行かないからといって、そこで止めてしまってはいけない。先の例ならば、そこで勉強をすることを止めてしまったら、結局損をするのは自分である。このような、思い通りにいかない時に、いかに自分の心をコントロールして乗り越えていくかで、目標を達成することが出来るかどうかが左右されてくるのである。

この『Jカーブの法則』は、何かを始める際に邪魔が入ってしまうことを単に運が悪いという風に捉えるのではなく、はじめからそういうものなのだと割り切ることを提案する。そして、逆境にめげずに努力を続けることで、成果を上げていくことができると主張する。

絶対に成功する方法とは?

著者は、必ず成功する方法は存在するという。それは、成功するまでやり続けることである。身も蓋もない話のように聞こえるが、結局のところこの世界はやるかやらないかであるというのは、事実である。

では、どのようにして、やり続けていくだけのモチベーションを維持することが出来るのだろうか。著者は、物事には成果が見えない潜在期とリターンがはっきりと現れる顕在期とにわかれると説明する。要するに、いくら努力をしてみても、やったぶんだけの成果が目に見える形であらわれることがない期間があることを知ることが大切なのだ。

成果のあらわれかたには、2通りある!

本書を読んで考えたことなのだが、そもそも成果とは、行動や努力の結果が加算的に増えていくものと、指数関数的に増えていくものとに分かれるものである。前者の例は、たとえば織り込みチラシを織り込む作業などである。1枚2枚と、作業が進んだ分だけ、成果がつみあがってくる。

それに対して、後者の例は、各ブログの運営報告などがあてはまる。ブログ開始直後の2ヶ月は、ほぼアクセスゼロだったのに、そこから一気にアクセス数が増えて、やがて高い数字で安定してくるグラフが掲載されている。そういう話は、よくいくところである。(そして現に、このブログも、ものの見事にアクセスがない状況である。このページをご覧になっているそこのあなた、あなたは奇跡的な存在です!)

人間は指数関数的に能力を増すもの

わたしたちの能力は、どちらのかたちで可視化されるのだろうか。言うまでもなく、指数関数的なものである。特にクリエイティブな作業は、そのように出来ていて、ある一点を越えたら、一気に能力が増していくのである。それゆえ、著者がいうところの「潜在期」は、本当に何の変化も現れなくて、ただ時間だけが過ぎていくということになる。そこでいかに投げ出さないで耐えることができるか。成功はここにかかっている。

この世界は、ままならないものであると考えるべし

また同時に、この世界は決して自分の思い通りに行くものではないというものを理解することも大切だ。わたしたちは、他人の一挙手一投足、風の向きや星の瞬きといったもののすべてを操ることは出来ない。そのような自分のちからを越えるものに対して、期待をかけることは止めるべきだ。それを徹底するだけで、ストレスから開放される。

まずは行動を起こそう!そして続けていこう!

人は、傷つくことを恐れるように出来ている。それゆえ、なるべく安全圏から出ようとしないがために、いつまでたっても始めない、先延ばしを繰り返すということになる。だが、いうまでもなく、はじめの一歩を踏み出さないと、状況は変らない。成功につながることは、決してないのである。まず、現状を変える行動をすること。それが、第一歩である。

本書は、新しい物事に取り組む挑戦者のために、努力を続けろというエールを送る。ぜひ、この世界のルールを理解したうえで、あきらめることなく努力をつづけ、それぞれの成功をかちとろうではないか。
Jカーブの法則
Jカーブの法則

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