『頭のいい質問「すぐできる」コツ』 鶴野 充茂/著

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コミュニケーションの多くは、非言語によるものとはよく言われることだが、ビジネスシーンにおいては、やはり言語によるそれが中心となる。そうなると、いかに的確に自分の意図するところを相手に伝えるか、ということが大切である。本書は、職場におけるコミュニケーションの改善を、質問という切り口から解説する。

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そもそも、職場における質問というのは、いうまでも仕事に関するものがその中心となる。仕事とは何かを乱暴ながらも定義すると、納期までに物事を完成し、依頼者の希望する水準をクリアすることである。そのためには、何を、いつまでに、どのようにするのかという3点を聞き、確認することからはじまる。

 

では具体的には、どのようなスキルが効率のいい質問をするためには必要になってくるのだろうか。以下、二つの例を挙げたい。仮説の大切さと、相手が受ける感情を踏まえたうえでの言葉の選び方である。

 

まず、質問の際に必要な姿勢として、ただ漠然と問いを投げかけるのではなく、仮説を立てながら聞くのがいいと著者は述べる。いうまでもなく、相手が答えやすいからである。また、質問をする側も、仮説を形成することで、問題点が浮き彫りになるため、回答が得られた際に、より深い理解につながるのだ。

 

さらに、相手が受ける感情についての意見としては、理由や根拠を追求する際の言葉の使い方への提言がされていて、参考になる。

時折ロジカルシンキングに徹するあまり、「なぜ」という言葉を連発する人がいるが、これは相手を不快にさせる要因になるので、避けるようにしたいと著者はいう。たしかになぜという言葉には、人を強く問い詰めているような雰囲気が多分にある。いくら問題点をつかみ出したとしても、人間関係に角が立っては元も子もない。

 

だが、どうしても深く理由を追求しなくてはならないということもあるだろう。そのような時は、「どのようにして」、あるいは、「どのようなきかっけで」などと言い換えることで、角が立たない言い方になる。論理としては同じことを意図するものであったとしても、受ける印象は大分異なる。このような言葉の選び方ひとつを注意することも、「頭のいい質問」の仕方なのである。

 

本書では、上記の二点以外にもいくつも例があがっているが、その中には、基本的なものも多く含まれている。事実を述べてから自分の考えを付け加えることや、要点を3つにまとめることは基本中の基本であるが、基本こそ徹底させることが難しい。本書は、コンパクトによくまとまっているので、基本事項も含めて、確認の意味もこめて、じっくりと読むことをおすすめする。

頭のいい質問「すぐできる」コツ (知的生きかた文庫)
頭のいい質問「すぐできる」コツ (知的生きかた文庫)

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