人工知能は危険で怖いけど、透明人間になれる未来は楽しそう!『スーパーヒューマン誕生! 人間はSFを超える』 稲見昌彦/著

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このところ、科学技術研究の最先端ともいうべき人工知能の分野において、そのあまりに目まぐるしい発展のために、人工知能を作り出すことは人類の危機を自ら生み出すことではないかという不安が広がっている。わたしたちは、いつのまにか「マンガや映画みたいな世界」を生きているのである。

本書は、マンガやSFの世界で描かれる近未来の科学技術が、実際にどれくらいまで、現実の工学技術が追いついているのかを分かりやすく解説したものである。

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あなたも透明人間になれる!

著者は、『攻殻機動隊』に登場する技術「熱光学迷彩」をもとにして、光学迷彩を開発した工学者・稲見昌彦氏。では、光学迷彩とはどういったものかというと、透明人間になれる技術といえば分かりやすい。なんと、光学迷彩の技術をほどこしたマントを羽織るとその奥にあるものが透けて見え、体自体は見えなくなってしまうのだ!

透明人間といえば、これまでに数々のSF小説や漫画のモチーフになってきたが、技術的に可能になりつつあるのである。

著者の専門分野は、人間拡張工学である。
人間拡張工学とは、工学的技術によって、人間に備わっている身体能力や感覚を拡張し、要するにスーパーマンを作り出すことである。

マンガを例に、最新の科学工学技術をわかりやすく紹介!

本書は、最新の工学技術の目覚しい研究の成果を、分かりやすく紹介している。
『ドラえもん』、『エヴァンゲリオン』、『AKIRA』、『コブラ』、『鉄腕アトム』、『アンパンマン』などの漫画・アニメ・映画といったエンターテイメント作品の話を織り交ぜながら、最新の工学技術を紹介している。

読者に興味を引きつけ、関心を持たせて、難解な工学的な専門用語を羅列することなく、平易に説明することに成功している。

科学工学技術が見せる未来予想図

こういった工学の最前線を見ることは、私たちが未来の社会に希望を持つことにつながると思う。政治、経済、国際情勢、社会問題などなど、暗いニュースが多い昨今だが、本書で扱われているような工学技術の発展は、そういったものを一気に吹き飛ばしてくれる革命的な人類の進化である。

普段の生活では、『ドラえもん』で描かれるような世界は、非現実的なものだと思いがちだが、実際には、近年の工学技術の成果はめざましいものがあるので、そう遠くない未来に、夢のような世界が訪れるのかもしれない。

本書を読んで、私たちの未来をこっそり覗いてみよう。

スーパーヒューマン誕生! 人間はSFを超える〈電子書籍Kindle版もあります〉
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