読書で年収がアップする、その理由と方法とは 『年収を上げる読書術』 大岩俊之/著

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年収と読書量は、比例すると言われている。その話を踏まえて本書のタイトルをつけたのだろうが、「年収を上げる読書術」とは、これまたなんとも露骨である。だが、収入を増やして生活を豊かにしたいというのが誰にとっても本音であることを考えると、本書はまこと秀逸なタイトルであるといえる。いまの時代、これくらいインパクトのあるタイトルでないと、本は売れないのかもしれない。

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効果的な読書で年収アップをはかる

本書には、仕事が出来るようになる=年収がアップする、というコースを目指すための読書の方法が説明されている。

まず、年収アップに直結するための読書とは、ただ漠然と読むのではないと、著者は訴える。そのための具体的なアドバイスとしては、年収を上げるために必要な読書のスタイルとして、本に書かれている内容を必ず行動にうつしていくことの大切さが述べられている。本というものは、ただ読むだけでももちろん知識にはなるのだが、それがすぐに現世的利益に直接結びつく事はないのである。

読んだ本の内容をアウトプットし、行動にうつすことの大切さ

もちろん、知的欲求を満たすことは読書における最大の目的であるが、ことビジネス書に関しては、その内容をただ知っているだけでは現状に何の変化も起きない。それゆえ、本に書かれている事例やアドバイスを自分の仕事や日常生活の中に実際に落とし込み、それをいかしていくことが求められるのである。

だが、これが難しい。本というのは得てして読みっぱなしになってしまうものなのである。著者はそのような事実を認めつつ、では、どうすれば読んだことを即実践できるようになるのか、そのアイデアを提案する。これが、本書の最大の読みどころとなっている。

再読という読書スタイルのすすめ

また著者は、日々の読書のスタイルとして、一度読んだ本を繰り返し読むことを強くすすめている。これは一般的なビジネス系の読書術の本にはない指摘である。たいていは手当たり次第読んで、どんどん読み飛ばしていきましょうというのがその主張であるので、著者のような指摘は珍しい。同じ本を繰り返し読むという行為は、その本に書かれた内容を真に吸収していく上で有効な方法であることはたしかである。

実際わたしも本の再読は大好きである。同じ本を読みながら、新しい観点で物を見ている自分を発見するのだ。特にこれは、物語を読んでいると顕著である。前に読んだ時から時を経て、年齢を重ね立場が変化したことにより、感情移入する人物が変化していくさまが面白いのである。

ちなみに本書では、物語を読むことはビジネスにはつながらないと口を酸っぱくして述べられているのだが、本気で成功したければ、文学作品を読むことは必須であるだろうと、わたしは考える。もちろん、それにくわえて人文科学、社会科学に関する本も抑えたいところである。(理想を言えば自然科学も)

読書をしなければ、成功は出来ない。多読は成功へのスタートラインである

また、これもわたしの個人的意見だが、読書をするうえでは再読をすることはもちろん大切なのだが、それは多読を前提としたものではないだろうか。

もちろん、すべての人が本を大量に読む必要はないだろう。いまの生活のままでいいというのならば、ただ好きに読めばいい。だが、今の状況から抜け出そうとするのであれば、人生のある時期に爆発的な寮の読書をしなければ、成功はつかめないと思う。

ロケットは、発射のときにもっともエネルギーを使う。それと同じで、現状から抜け出すときには、大きな努力が必要となる。そのためのエンジンとなるが、読書なのである。読書を避けながら収入をアップさせたり、あるいは社会的ステイタスを得ることなど、出来るわけがないのである。

年収を上げる読書術
年収を上げる読書術

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